オープンデータデイin掛川を大日本報徳社の大講堂からオンラインで行いました。
(YouTube のアーカイブはこちらからご覧になれます。)
今回は、点群データの取得と活用方法について、5つのセッションを行いました。
1「文化財のデータ化と可能性について」 戸塚和美(掛川市役所学芸員)
2「いろいろな測量方法と精度」 八木一仁
(Code for Kakegawaメンバー/大鐘測量設計(株)代表取締役専務)
3「デジタルアーカイブ」 戸塚和美/八木一仁
4「点群データと静岡県」杉本直也(静岡県交通基盤部未来まちづくり室)
5「点群ブロックで創るVIRTUAL SHIZUOKA VIRTUAL文化財
(Minecraft活用事例)」 小神陽介
セッション1では、戸塚さんから撰要寺(掛川市山崎)の石塔を例に文化財のデータ化の重要性について話がありました。例えば、遺跡をデータ化しておけば、台風などの災害で石塔が崩れて石が破損した時の復元や、周辺の樹木などのデータも取得すればヴィスタ(景観)の維持管理にも活用できるという話がありました。
セッション2では、八木さんから点群データで復元した撰要寺周辺の様子や、点群データを取得できる機器の紹介がありました。精度に差はありますが、約4,000万円のUAVレーザー(ドローン)や約10万円のiPadでも取得できるとのことでした。
セッション3では、戸塚さんと八木さんのディスカッションが行われました。被対象物によって測量方法を変更する必要性や取得した文化財のデータ活用の課題等の話がありました。
セッション4では、杉本さんから静岡県のVIRTUAL SHIZUOKA構想について話がありました。静岡県では災害復旧等に活用するため3次元点群データの取得を進めており、今年度中に静岡県全域の点群データを取得予定とのことです(人口カバー率100%)。また、先日発生した熱海の土石流(7月3日発生)の被害状況の把握にも点群を活用したという話がありました。
セッション5では、小神さんから点群データをMinecraftに活用した事例の紹介がありました。点群データを活用して、例えば韮山反射炉、初島などをMinecraft化しているとのことです。Minecraft化の方法については、(筆者には難しくてよく分からなかったので)ぜひ動画で確認してください。また、小神さんは点群データだけでなく、国土地理院のメッシュデータ等も合わせて浜松城周辺をMinecraft化したとのことでした。
全てのセッションが終了した後、グラフィックレコーダーの増田彩香さんが作成してくれたセッションごとの絵を見ながら1日を振り返りました。
点群データの可能性を感じる1日となりました。